熊本の青果市場で桃次郎と金造は、C調トラックを運転する電吉と知り合う。電吉のおごりでフ()グ料理を食べるが、桃次郎はフグ中毒にかかってしま()う。この地方に伝わる解毒法といわ()れ、土の中に埋められた桃次郎の目の前に、女子大生の小早川雅子が現れる。一方、金()造は築地の酒場の仲居和代の気をひこうとしているのを女房に見つかり、離()婚を訴えられる。剣道の九州大会に出場する雅子を会場まで送ろうとする桃次郎の前に、()タンクローリーを運転す()る袴田太一()が現れ、雅子()を連れ去った。袴田は雅子の姉の夫であった。友人の借金の保証人となった袴田は、借金を返すことができなかった友人のため()に生活に破綻をきたし、妻()と別れ()たの()であ()った。捜しあてたものの、意地()をはり、太一のとこ()ろへ戻ろうとしない由紀を桃次郎は説得し、彼と再会させる()。一方、雅子は()、結婚を誓った恋()人・村瀬が不運の連続から海外に旅立とうとしていた()ため、心中は穏やかではなかった。桃次郎が雅子に求婚するが、村瀬の存在を知らされる()。そして、村瀬は六時間()後に鹿児島空港から出発するという。愛する()人の元へ向うように桃次()郎は雅子に話すと、彼女をトラックに乗せ、鹿児島空港()へと驀走していった。
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